ベルギー演奏旅行随行記2001(5/14)
2001/5/10(木) - 5/15(火) 唐澤
- 10(木) 成田→チューリッヒ→ブリュッセル着
- 11(金) ブリュッセル観光→アールショット(コンサート)
- 12(土) ブルージュ観光→ゲント(コンサート)→深夜バス移動
- 13(日) パリ(TGV)→アビニョン(ホテル)→ヴェゾン・ラ・ロメーヌ(観光/コンサート)
- 14(月) アビニョン観光(TGV)→マルセイユ(バス)→マルセイユ空港→パリCDG空港
- 15(火) 成田着
2001/5/14(月)
- 14(月) アビニョン観光(TGV)→マルセイユ(バス)→マルセイユ空港→パリCDG空港
- 起床〜アビニョン駅前
[07:00] 起床。荷物を作ってから食事。
いわゆるフレンチな朝食である。黒い皮のあるチーズが意外に癖が無くとろりとしてうまかった。
食事をしていると朝イチで出発する女の子のお見送りということで団の若い者お世話役の
年寄りやゾロゾロ出てくる。バンザイ(笑)
[09:00] タクシーの待ち合わせ〜アビニョン駅
我々も本隊のおおかたより早く出発。お見送りは同年代が多い(^^)
カンヌ映画祭(5/9〜20日)
(その解説)
で賑わう街を見に行くのだという若者3人と同乗する。
もちろん映画祭の様々なイベントはふらりと行って見られるものではないらしいが、
雰囲気を味わってこようということらしい。
「有名人に会えるかも。広末が見られるかもね〜」
などといっていたが、広末は日本で『wasabi』の撮影中かもよ。
(しかも、今年話題なのは聖子の娘だ(^^;)
タクシー代80FRF(たかもと立て替え)
駅の荷物置き場は、30FRF(杉野預り金から)
コインロッカーコーナーの入り口には立派な金属探知器のゲートがあるのだが、
全員が引っかかって鳴りまくっており、誰も気にしていない(^^;
そういえば、駅前を見回すとあっちもこっちもIBISホテルの看板が目立つ。
昨日も道々見た気がする。フランス全土を覆う大ホテルチェーンなのかな?
(ベルギーにも有った)調べたら
Accor hotelsという世界中にホテルを持つチェーンの1ブランドらしい
- アビニョン観光
[09:30] アビニョンの街に繰り出す。
この街は珍しく完全に城壁が残っているが、昔は壁の外側が壕になっていて、
現在は埋め立てられたので壁の高さは半分くらいになっているそうだ。
道々妻がベルギーフランからフランスフランに両替。
4,700BEF→764.26FRF、手数料26.75FRF
この手数料500円くらいなのかな。1FRF=約18円だと思う。
インフォメーションに寄ると、地図の他アビニョンの街の色々な施設の割引入場券
をくれる。これがだいたい3〜5割引。凄い割引率だ。知らないと損だよね。
駅から真っ直ぐ行くと順に市庁舎、オペラ劇場、法王庁広場、法王庁宮殿、
ノートルダム・デ・ドン教会
1334〜52年、アビニョンに越してきた二人の法王、ベネディクト12世、クレメンス6世
に建てられた凄い建物は、内部はフランス革命の時に贅沢物は売り飛ばされてしまって
空っぽらしい。まあ、平民出の浅はかさである(^^;
内部は空っぽとはいえ、建物には「法王様の居城である」という迫力はある。
はっきり言って「偉そう」なんだな(笑)
ちなみに、フランス王フィリップ四世と教皇ボニファチオ八世が喧嘩したおかげで、
ローマは経済封鎖、フランスがアビニョンに教皇を幽閉して教会権力を牛耳った
というのがこの街の歴史とか。西洋人って喧嘩が好き。
[参考]
街の中は完全に観光の街で、ホテル方面からは日本人団体客なんかが出てきたり、
「あら、また私たちが最後だわ」とか叫びながら走っていくおばさんがいたり(^^;
お土産物屋さんもぱっと見て「プロヴァンス!」印象的な黄色とブルーの使い回しが
鮮やかで明るい雰囲気。一昨日まで居た北海沿岸の街と地中海に近い街の違いは明らかだな。
なんだかんだと途中引っかかりながらサン・ベネゼ橋、いわゆる「アヴィニョンの橋」
見学料20FRF(割り引いて16FRF)で、音声ガイド機が付いてくる。黙っていても
日本語バージョンが渡される。
ベネゼという羊飼いの少年が神のお告げに導かれ作ったとされる伝説は今では「伝説」だと
言われているらしいが、1177年から8年の歳月をかけて作られたと言うことは確からしい。
そして、最初は長さ900mで22のアーチを持っていたと言うが、戦争やローヌ川の反乱で
壊れては再建され、17世紀以来修復を諦めたのだとか。
日本語のガイド機、話が長すぎて大幅に予定を超過して橋以外の物が見られなくなる。
急いで、「アビニョンの橋で踊〜ろよ踊〜ろよ」の歌を歌いながら踊って写真を撮って
駅に向かう。
ちなみに、この歌の解説板もあって、その昔は祭りのたびにみんながこの歌を歌って
橋のたもとで踊り回ったらしいよ。
橋のこちら側には小高い丘が公園になっており、遠くに城が見えたり、法王庁の
城下町が一望できたり気持ちがいい。でも急ぐ(^^;
- アビニョン〜マルセイユ
[11:20] 駅に戻る。
[11:39] 定刻だが、25分遅れの表示。いつの間にか到着番線もチェンジ。
さらに40分遅れ。荷物の多い子供の集団が降りるのに10分かかる。
遅れの表示を見たときから、頭の中で代替え手段について考えを巡らせる。
まあ電車が遅れることは困ったことなんだけれど、こういうトラブルを自力で
回避してこそ個人旅行の醍醐味だなぁなどとも思うのでなんとなくやる気が
出ても来る。
とりあえずの代替え手段はタクシーだけれど、40分遅れなら電車で行っても
まだ乗り継ぎ時間は残るのでこのまま行くことになる。
[12:16] やっと発車。
[12:47] MIRAMAS 電車が止まってしまう。ひ〜。
マルセイユが近づくに従ってだんだん建物が本格的なプロヴァンス風に
成っていく。なんていうか、ディズニーの「イクスピアリ」みたいな色合いの
建物が多いわけ。
どういうわけか線路の敷地内の壁にスプレーの落書きがびっしりあって、
その書体、フォントが日本国内で見るものと同じ。これはベルギーの市内でも
同じ書体の落書きが目立って、世界共通?暴走族御用達書体見本という
ようなものがこの世には有るわけか?
[13:40] マルセイユ着。本当は12:35の予定だから一時間以上の遅延。
- マルセイユ駅から空港
[13:40] 地球の歩き方に乗っているバス停は、地元バス停で、空港行き
バス乗り場は全然駅のま反対でひどく歩く。
とにかく地元バス停のお姉さんが駅の反対側だというので、一旦駅に戻って
表示を追いかけながら歩く歩く。
マルセイユは映画『TAXi』の土地でもあるので、とりあえず、マルセイユのタクシー
を写真に撮ったりするけど、車種がベンツだ(笑)
途中に総合案内所があるが、例のフランス式の順番待ちチケットを取って
呼ばれるのを待つ方式らしく、とっても待つ気にならない。
[13:50] 空港バスNavette Aeroport乗り場に着き切符を買う。ひとり50FRF
売場のお姉ちゃんはやる気のない顔。
たぶん観光業は公務員なんでしょう。愛想がないのもフランス式かな。
[14:10] やっと発車
マルセイユ観光の時間はなくなってしまったので、せめて車窓の風景を楽しむ。
[14:35] 空港着
妻がここだ、と叫んで降りるとそこは国際線乗り場(Hall 1)で、国内線乗り場(Hall 4)
までせっせと歩く。パリCDG空港で乗り換えなので、まずは国内線なのだ。
食事。82FRFのセット。
サラダバーに、メインはポークソテーとサーモンの二種。
[16:00] チェックイン
妻が知らない間に荷物札を貼られる。
フランスの携帯電話には着メロが普及しているが、曲は全然知らない物ばかり。
見回すと、髪を短く刈り込んだ男性が目立つ。
考えてみればマルセイユばかりでなく、アビニョンでも、ベルギーの街々でも
短髪の男性がやたらと多かった。ほとんど坊主刈りに近いくらい短い。流行って
いるんですね〜。
格好いいお姉さんがさりげなく格好いい足形…え〜と、つまりバレエのステップ
みたいに立っている。フランスだねえ。
[16:14] 免税品店で買い物。フォアグラの缶詰とか。262FRF
[16:40] 離陸。エアバスA320 3+3席。
[18:05] CDGに着陸。
国内線から国際線へのトランジットは、表示を見ながら歩いていくといつの間にか
空港を横断してしまう(^^; 要するに到着ロビーが一階で、二階の出発ターミナル
にどこかで上れば良かったのだけれど表示が…。ま、ともあれどこかで二階に行か
なきゃいけないと言うことは分かっていたので、最寄りの出口から一旦到着ロビー
を出て二階に行く。
フランスフランの小銭をWWFのパンダの募金箱に入れる。
[18:35] 国際線に乗り換え。搭乗。JAL,JL406,B747-400
マルセイユの窓口のお姉さんが二枚の荷物札の組み合わせを間違えたらしく、
入り口で??となる。私と妻の荷物札を同時に見せてパス。
空いていて窓際が取れる。
全席に液晶が着いていて好きな番組が見られる。
外から見るCDG空港はガメラそっくり。
[19:05] 離陸
我々は60分の乗り換え時間で、着陸からちょうど30分後に乗り込んだが、他に
45分乗り換えで間に合わずに次の飛行機を10時間も待った人がこの日と翌日の
二組いたそうだ。(AFからAFの乗り継ぎ)
たぶん「到着ロビーを出て二階に走れ」と一言添乗員に聞いていれば、飛行機さえ
遅れなければ間に合うギリギリのタイミングだと思うけれど、どうも素人には無理臭い。
最初から「相当乗り換えが厳しい」と気が付いていれば機内でスチュワーデスに
航空券を見せて出発ロビーに連絡してもらうとか、真っ先に下ろしてもらうとか、
空港内を道案内してもらうとか、色々方法はあると思うのだけれど、結局は旅行会社
の見積もりが甘いんだと思う。
それにしても、見切り出発してしまうエア・フランスもひどい。羽田の国内便なんかだと
出発直前にトランシーバー
まあ、お友達の話だけれど、「これも貴重な経験値」と思っていつか同じような
状況になったときのために覚えておきたい。
頭の中で色々な状況のシミュレーションをしておけば、きっといつか役に立つだろう。
まあトランジットは60分でギリギリ、90分で安心。120分でお買い物もできるって感じかな。
[03:50] 夕食。夜の九時くらいだ
メインはブラジル産牛肉のシチュー。肉がぱさぱさだよ〜。JALなんだから和牛を
使えって感じ。サーモンのテリーヌはまあまあか。
2001/5/15(火)
- 成田着
[04:00] 南は夜。北は夕方の白夜状態が延々続く。
『デンジャラスビューティー』を見る。
『ハートオブウーマン』を見る。
雷に打たれて女の心の声が聞こえるようになった主人公が、職場の女性のライバル
と競り合って勝つが、ずるをしていることに耐えられなくなって…という話し。
まあまあ面白い。
[12:05] お昼な朝食
スクランブルエッグにフランクフルト、ポテトに焼きトマトがメインの
ベルギーのホテルの朝食みたいなラインナップ。
[13:45] 成田着
お疲れさま…だけど家に帰るまでが遠足だ(笑)
一番近い、速い電車と言うことで、京成の快速に乗る。
一時間ちょっとで帰宅。
最終日に電車が遅れたこと以外はトラブルもなく、健康で楽しく過ごすことの
出来た旅だった。雨ばかりで寒いと言われたベルギーが快晴続きで暑かったのは
誤算だったけれど(笑) やっぱり、着る物はオールマイティーにしておかなきゃ
だめだなぁ。
石造りの町に抜けるような真っ青な空、そこにいつでも縦横無尽に見える
飛行機雲がヨーロッパの国際的な繁栄を感じさせる。そういう、古い歴史が
現代の生活に受け継がれているところをたくさん見ることができた。
反省〜次の旅行をもっと楽しくするための覚え書き
- ・フィルムはフジクローム PROVIA 100F-36(18本)400F-36(5本)→最終的に13本使用
・レンズは20-35mm/28-135mm/75-300mmの三本→望遠の出番は極小だった
教会の尖塔の高さに幻惑されて広角ばかり使っていたような気もする。まだまだ修行が足りないなと…
・カメラはcanon EOS55に押さえとしてリコーGR-1
外付けフラッシュは我慢。まあ、使わずとも済んだ。
・カメラバッグは持っていったけれど、結局ボディー+ズーム3本を手荷物バッグに
放り込んで使用。今後は手荷物の入るカメラバッグを探したい。
・三脚はミニミニ一つ。セルフタイマー用というより手ブレ防止用として。ホテルの窓からの
夜景撮影には役だった。
・今回は移動が多く日程が詰まっていたので、写真を撮る元気が低かった。
街のなかはどこをとっても石の街で食傷したと言うことも有る。なんというか、
暗いんだなぁ。田園風景は結構美しかったが、時速100km以上のバスのなかから
見るだけではもひとつ写欲がわかない。
やっぱり、のんびり町歩きできる日程が必要。あるいはスナップ用にカメラを
切り替えるか?
- 舞台撮影には「団の写真係」が用意したカメラを使用。これはISO800。
最終日は三脚がなかったけれど、50mmF1.4があるとこういうときに重宝というのを
久しぶりに実感。
舞台写真の要点整理
- 当日頼まれるとびっくりする(^^;
- プログラム上で押さえどころを検討して枚数の見込みを立てるのは必須。
- 三脚は基本的に必須。
- 三脚使うならレリーズは必須。
- 消音用のタオル等は必須(客の立場になると結構うるさいので)
- アップを撮るなら三脚の雲台はボールが最適。(記念写真と違ってどうせ水平垂直は出ないので)
- フィルムは普通のステージでは400で充分だが、教会はかなり暗い。
(ただし海外旅行のX線に耐えられるのはISO 800が限度。)
- レンズは、単焦点の28mm(35mm)F2と50mmF1.4,望遠で70-200mmF2.8あたりがあるとgood。
最低50mmF1.4があれば万能と言っていいかも。
- 被写体ブレもあるので、三脚を使ってもシャッター速度は1/30秒は欲しい。
- フィルムカウンターの残数が確認しやすいこと。ファインダー内に出る機種は最高。
カウンターが液晶表示でバックライトも無い機種は「ミニ懐中電灯」必須。
- 自動巻き戻しの禁止が出来る機種が安全(演奏中に巻き戻しだしたら最悪)
- 薬は新ビオフェルミン、セイロガン糖衣、バファリン、QPコーワゴールド、
胃腸薬、絆創膏。→絆創膏以外全部必要になった。
そういえば、風邪薬が入っていないけれど、帰国後一週間以上風邪で苦しむ。
飛行機で貰ったのかも。
- 盗難防止用に「魔除け紐」(鞄の胴に巻き付ける)、その他便利紐
スペインでは「ファスナー空けスリ」や「抱きつきスリ」に遭遇したので
外側のポケットに貴重品を入れないこと(スペインはおかげで無事)もさることながら
一動作で触れないように紐で巻いてしまう。「私は警戒してます」という意思表示
でもある。
- お金のこと
・米ドルTC $400(円換算で5万円ほど。田町の東京三菱銀行にて、ただし二人分)
・現金円 \50,000-も用意する
→結局TCはまるまる残った。土産も少ないし、歩くばかりでたいした観光を
しなかったので(^^; 次回は日本円だけで良いかも。
- 何をするにも団の旅行に同行すると言うことでワンクッション有るため詳しい旅程
(歌う人の予定に加えて、個人観光するための拠点の地理や時刻)の把握がギリギリになり、
結局ガイドブック片手にほとんど「行ってから何とかしよう」ということになる(^^;;
自由行動のため、ベルギーのガイドブックを
3冊買い、電車の時刻などはベルギー国鉄のホームページにある『駅すぱーと』
もどきで、検索する。
フランスについては妻が図書館で時刻表と地図を借りてきた。
しかし、演奏会をやるベルギーのAarschotという町は小さすぎて観光ガイド
にも収録されていない。旅行のしおりにも載っていない。実は添乗員も地図を
持っていないという凄いことになっていた(後々不安的中)。
果たして自力でたどり着けるのか?
というテーマは、旅先に持ち越しと言うことになった。
もうちょっと行動が早ければ、こういう田舎の地図もインターネットで
調べられたかも。と前日に漠然と思うのだった…。
最近は旅行のガイドブックにもURL集が付いているのだと言うことを発見して
感心したりする。
- 最近のニュースによれば、成田の第二ターミナルの朝の混雑を解消するために、
ターミナル使用会社の再分配を検討中とのこと。次回はまた気を付けないと
- 空港の荷物の量りと、自宅の体重計の目盛りの誤差も考えよう。
- 二人で一つの預け入れ荷物なら、20kg制限は合計40kgの計算になる。
- 荷物札は二人分一緒に持つべし。
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