コンサート拝聴記'95


合唱団OMP第13回定期演奏会・感想


[プログラム]
(PC-VAN SIG「クラシックコンサートホール」から編集/転載したものです)

#6413/6415 大ホール
★タイトル (RMC80987)  95/ 6/13   2:14  ( 89)
合唱団OMP第13回定期演奏会>感想       おすみん
★内容

     #1にあるとおり行って来ました。私含めて6人のピアノサークルの仲間
    たちとです。一週間も経ってしまいましたが、一応感想を書いておこうと思
    います。
     演目は次の通り。
    
      I、ヨハネス・オケゲム  レクイエムより入祭唱
        ジョスカン・デ・プレ オケゲムへの悼歌
      II、バルトーク・ベラ   4つのハンガリー民謡
      III、林光         原爆小景
      IV、新実徳英       魂の舟−葬送の音楽−
    
     結構意見が分かれて面白かったのですが。
     まず、おおむね好評だったのがハンガリー民謡でした。ピアノで民謡とか
    の類の曲をやるとバルトークってものすごく保守的でつまらないものを書く
    のですが(私にはそう思えるのですが)、これは非常に良くできたもので、
    演奏もバルトークらしいリズムを強調した曲を上手く出していたと思います。
    あ、でもなんか付属の歌詞の訳を見るとなかなか奇妙な歌なんだなあ、と。
     オケゲムとジョスカンは割れました。一人遅刻者がいたのでこのときには
    5人だったのですが、肯定的なのが二人(私含む)、否定的なのが二人、よ
    くわからないが一人です。
     否定的な方の意見は[音が合っていない。もっとぴっちり合わせて欲しか
    った]というもので、一人は合唱経験があり一人はホルンを吹いているそう
    で少なくとも私などよりは信頼に足る耳を持った人の意見なのでちょっとび
    っくりしています。ただまあ、このあたりの合唱は少人数(二桁行かないく
    らい?)でやるのが普通だから仕方がないとか言う話も出ていましたが。そ
    ういう人はそこでひっかかって全体の感想はあまりないそうで…。
     肯定的なのはもっぱらピアノを弾いてきた人です。私個人は、この時代の
    音楽は実に不思議な和声をしていていつも妙に納得してしまいます。それに、
    合唱による空虚5度なんかの響きはいいなあ、と呑気に聴いていました。
     それにしても、ジョスカンって言うのは素晴らしい作曲家だなぁと聴くた
    び思いますね、あんまり聴いたことはないのだけれども。今回の曲もあのよ
    うに見事に構成された[ドラマ]をこういう和声で作れるのだなぁという驚
    きがありました。
     原爆小景は賛成反対中立が3:1:1でした。私はいいなぁと思った方で
    す。拍手が終わってすぐ「いやぁ、さすが林光だねぇ」などと邦人作品マニ
    アと喋っていました(第2ピアノソナタを演奏会で弾いたことがある人)。
    低音のずしんと響く声が印象に残っています。
     その彼と帰る途中喋ったのですが、やはりこの類の原爆や戦争をテーマに
    した作品というのはつまらなくなることが多いようで、それはその現実のイ
    メージに引きずられ過ぎて作品自体の完成への努力がそれがちになるからで
    はないか、と。実際他の曲では腕の冴えを見せている人が、どうもおかしく
    なる例を実際聴いたことがあるそうで、、まあ前フリが長いですが要するに
    林光はそういうところに落ちずによくあそこまで[芸術作品]に仕上げたな
    という印象がありますね。
     最終楽章では女声一人と男声一人が語りにまわり、「コレガ人間ナノデス」
    とか「夢ノナカデ頭ヲナグリツケラレタノデハナク」なんてやっている上で
    音楽が構成されるという手法を取っていました。これは大成功じゃないです
    かね。背景説明と音楽が同時に発せられる、という。私はえらく感心してい
    ました。
     そうそう、否定的な意見というのは「原爆という事件に頭が引きずられて、
    作品を聴くことが出来ない。語りに意識がいってしまう」というものでした。
    私とそのマニアはそうでないところが素晴らしいと言っていたのでどう食い
    違っているのかはおもしろそうなのですが。
     でも「コレガ人間ナノデス」っていうのは普遍的な問いかけだと思うけど。
     とりあえず、私にとってはこれが一番の収穫でした。
    
     なんで一行空けるかというと残りの一つがあまり気に入っていないからな
    んですね。
     最後は委嘱初演の魂の舟でした。ここまでの曲と違い、ピアノが入り衣装
    も私服(林さんの書き込み参照)となり青いライトアップと後ろにカーテ
    ンみたいのがしてある、とまあえらい変わりようでしたね。
     そしてその最初青かったライトはいろんな色に変わるし、カーテンみたい
    なのは最終的に落ちるし、合唱の皆さんもけっこういろいろと演技、という
    かいろいろなしぐさをしていました。どうも、こういうのは苦手なんですよ。
    私は。
     で、音楽ですが、一生懸命聴いていたつもりなんですが[なんかうねうね
    やっているなあ]という印象しか残りませんでした。ピアノの扱いもあまり
    好みにあったものでもなく。
     件の邦人作品マニアの意見では「あまりにも予定調和すぎる。使われてい
    る技法も既にあるものばかりでとくに目新しくはない」ということで、まあ
    こういう否定的な意見が一人を除いてみんなから出ました。まあもっとも、
    ああいう複雑な曲は一回で見分けがつかない面もあってこれが正当な評価か
    は著しくあやしいんですけれども。
     というわけで、帰る途中はこの曲に対する反論で(というかブラックユー
    モアで)妙に盛り上がってしまいました。よくないですねぇ、分からなかっ
    たことを責任転嫁するのは。今はちょっと反省しています。
     肯定的な意見というのも「ピアノの扱いとかの技法に関して感心した」と
    いうもので曲全体に対する賛辞はついにありませんでした。ふぅ、やはりピ
    アノの会に魂などというものはないのか?
    
     うーむ、やっぱりヒンデミットと宗教は両立しない。
    
     いやまあ、とにかくいい演奏会でした。はっきりと音楽を掴むことが出来
    たという意味では私はいい時間を過ごせたなぁと思います。
    
     というわけで、どうもありがとうございます。>林さん
    
                             おすみん


#6414/6415 大ホール
★タイトル (MWM06676)  95/ 6/13  20:57  ( 21)
合唱団OMP第13回定期演奏会>感想      モー
★内容

 バスが混んでいて大幅に遅刻してしまい、バルトークの途中から2階自由席に
忍び込みました。

 ちょっともったりしている感じ。去年はもっと機動性に富んだ合唱だったような
気がする。音が濁っているのは曲のせい?

 原爆小景。

 舞台からホンキが伝わってこない。指揮者が空廻りしている感じ。
合唱の巧みさがかえって白々しさを感じさせる。まさに戦後50年か。

 魂の舟。

 OMPを知り尽くした作曲家によるOMPのための曲。
おすみんさんの「なんかうねうね」というのは言いえて妙ですが、
私は気に入りました。合唱団の生の声が聞こえてくる感じ。
アマの演奏会は合唱でもオケでも、入れ込みが全てと思っているので、
この曲でようやく元を取った次第。

   モー(MWM06676)


#6415/6415 大ホール
★タイトル (MWM06676)  95/ 6/13  22:37  (  5)
↑いかんな〜                  モー
★内容

 い、いかん。アップしてから消したくなってきたぞ。
鷲橋さん、からから!さん。何かフォローしてくれ〜。

   モー(MWM06676)


#6416/6416 大ホール
★タイトル (NKE44364)  95/ 6/13  22:58  (  5)
↑フォロー(笑)                 からから!
★内容
 しますとも(^^)私も、「去年はもっと…」というように聴きました。
 もちろん、全国大会優勝の実力を前提にしたハイレベルな批評で。
 あとでちゃんとした感想は書きます(^^;;

唐澤清彦