5/12(土)ブルージュにて
来年の4月、ブルージュに栗山先生の混声合唱団に1週間滞在して、イベント参加してほしい、という依頼主(Marc Van Steenkiste)のオフィスを訪問。
ブルージュの市庁舎、鐘楼のあるマルクト広場から歩いて5分ほどのビル。ブルージュの街並みは、内部の改築にまで厳しく規制があるそうである。このビルはスペインの富豪の所有だったものの内部を改築したものだそうで、まだ引越しの最中。階段を上って最上の4階?の会議室。日本のいわゆる会議室とは違って、木のぬくもりがあり、暖炉があり、天井は三角屋根の形そのまま。窓からは鐘楼や、美しい街並みが見渡せる。
依頼者の会社についての話
フラマン労働省管轄の広告会社であり、テンプスタッフ、リクルート、有料の職業訓練、倒産時の失業者の世話などを行っている。年商150億。450名のスタッフ。文化活動の一環として、数名のアーティストに対して長期間の支援を行っている。コラシニ兄弟はそのうちの一組で、音楽家としては唯一である。コラシニ兄弟については、次の支援を行うことが決まっている。
@ スカラの浜松公演の財政支援
A クオリティの高いCD制作についての支援…プロデュース+α、ブラームスハンガリアンダンス
B 2002年ブルージュのヨーローッパの文化首都としての活動
・ モダンバレエ/イアン・ファーブル 白鳥の湖
・ モダンパビリオン/安野 メイン広場に建築
・ ミュージック/コラシニ兄弟の提案による、日本とフランダースとのコラボレーション
○委嘱 ハットフィールド(Stephen Haftield:カナダの作曲家)
ピアノデュオとスカラ&日本の合唱団のための曲
○スカラ…日本の曲演奏、日本…フランドルの曲を演奏
上記Bのミュージックイベントへの参加依頼
・ 2002年4月 第2週くらい(東京カンタート直前にはならない予定)
・ ブルージュにスカラと共に1週間滞在
栗山先生の回答
その期間の日本でのコンサートは既にキャンセル済み。
ブルージュに滞在することは可能である。合唱団はGVTの予定。
5/12(土)ゲントにて
ゲントでの演奏録音をラジオ放送するにあたって、演奏前にコメントを流したいが、プログラムの内容以外になにか付け加えることはないか?
第一
西洋の楽器が、純粋に透明な音を求めるのに対して、日本の楽器は、風・水などの雑音を重視する。南聡曲「2つの合唱曲」、高橋曲「慈経」とも、日本で決して数多く演奏される曲ではないが、現在の日本に幅広い音楽があるという土台になっている曲である。
第二
南聡曲の冒頭、「エスニシティもトラディションもすべてフィクションです」演奏会のテーマはこれです。(以下は聞いていません、情報収集時間切れでごめんなさい。)
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いろいろあったけど参加できてよかった。今回の演奏旅行では、音の骨格を支えるメンバーが何人も抜けたことで、栗山先生は、今歌っている合唱団全体では何をしていけばいいかということなど、普段の練習ではなかなか話されない、きめ細かいことの指導があったりして、ともすれば固定化しがちの個人個人のバランス感覚を見直す、いい機会だったと思う。私自身はは、歌うことへのエネルギーの集中と、心の開放など、自分が歌うということについて再確認した。常日ごろ指導されている良い発声を肝に銘じ(今回はデュペイの影響強し)、自分の感性を殺さず練り、豊かにのびやかに歌うことをしっかり続けていきたい。日本の曲は、独特の伸びやかさが必須だし魅力なのだと、フレミッシュラジオコーラスからも改めて教えられた。
そうして、こうした演奏会を支えてくださった、信夫さん、安保さん、斉藤さんに感謝。
杉野久実