清水理子

5月9日(水)  成田集合は10:30。9:00東京発ののNEXに乗って行くと10:00につける。会社に行くよりも早く家を出なくてはならない。6:00に起きて、朝食をとって、殆どすっぴんで出かける。どうせ、飛行機の中で化粧もぐしゃぐしゃになるしね。7:30、中央線に乗って一路東京駅へ。まだラッシュにはちょっと早いけど、それでも結構混んでいる。す、す、す、すみません、こんな大荷物で。上手い具合にドア横の隙間のところにスーツケースを置くことが出来た。NEXへは東京駅で乗り換えると、エスカレーターやらエレベーターやらでほとんど荷物を持ち上げることなく乗りかえられるので楽なのだ。家の体重計で計ったところ、スーツケースの重さは18Kgちょっと。実はそのうちの約2Kgは直前で不参加が確定した高田氏から借りたベルギーの美味しい店とビールの本だったりする。8:30、東京駅着。少し時間があるので、お手洗いに。地下のホームへのエスカレーターは軒並み上りになっている。下りは一本もないのか? さすが、ラッシュアワーである。妙なところで感心しつつ、最悪スーツケースを持って階段を降りることを想像するが、でも大丈夫、エレベーターがある。ホームでぼ〜っと電車が来るのを暫し待つ。入線してくるNEXをこれまたぼ〜っと眺めていると、見たことのある人がデッキに立っている。あ〜、影だぁ。そういえば、満席だったから立ち席券で乗るっていっていたっけ。NEXの中ではひたすら眠る。普段より1時間以上早起きだからキツイのよ。前の晩も遅かったし。

 10:00ちょっと前に無事成田着。えっちらおっちら荷物を引きずって集合場所に向かう。このスーツケース、どうしても右に行きたがる。うえ〜ん、まっすぐ動いてよ〜ぉ。手で修正しているんでとう骨(下腕の親指側)のあたりが痛くなってきたよ〜。結局スーツケースの右側に立つことで方向修正を加えることに落ち着く。空港に入るためのパスポートチェックのところで真美さまと合流。真美さまはABCで既に荷物は送ってしまっているとのことで、身軽。通りすがりのカメラ屋でAPSカメラ用の電池を購入。これでちゃんと使えるはず。暫く使っていなかったから、ちょっと操作が不安。でもEOS-700君はかさばって重いんだもん、今回はお留守番してもらうのだ。これ以外にもポラロイドのヒッパレーくんも持ってきているし。集合場所に行くと、三々五々人が集まってくる。預ける荷物のX線チェックで何故か引っかかる。はて? 係員いわく、「ライターが入っている」とのことなのだが、そんなもん入っていたっけ? 自分でもすっかり忘れていた目黒にある某ジャズクラブの10周年記念で貰ったライターが、製本関係の小物を入れてあるケースの中に紛れ込んでいたのだ。う〜ん、X線チェック恐るべし。ともあれ、チェックOKの封印をしてもらってカウンターへ。今回の添乗員の斉藤さんからネームタグなどを受け取って、11:15の再集合まで自由。カウンターのコーナーから出ると、そこにはお仕事の制服を着た文ちゃんが! 一時モデル撮影会のように文ちゃんが大勢からフラッシュを浴びる。昨日、田町の東京三菱銀行で換え損ねたベルギーフランを換金。フランスフランは手持ちので大丈夫っと。11:15に再集合で全員が揃う。お見送り組みもチラホラと。斉藤さんにチケットを配ってもらい、ぞろぞろと15番ゲートに向かう。手荷物のセキュリティも無事に通過し、免税店をちょっと覗く。ふ〜ん、新しい香水? あ、ウィスキーの試飲だ。でも、重いしここで買っても(あんまり)意味ないもんね。見てるだけ〜。でも、ビールとおつまみは購入。(笑)飛行機飛んだら、飲むんだもん。15番ゲートの待合で、哲ちゃん……おっと「清水さん」発見。彼はお仕事でパリ行き。土日にはレンタカー飛ばして我々に合流して演奏会で、そののちまたお仕事に戻るというスケジュール。「奇遇だねェ(笑)」などと言い合いながら写真を撮ったりしているうちに、搭乗だ。満席だとかで、皆とりあえずおとなしく自分の指定された席につく。あらら、私の席は3人がけの真中か、通路側が好きなんだけどなぁ。窓側のお隣は谷村さん。通路側は余所の人。ドリンクサービスでは林檎ジュース。ビールは空港で買ったのをさっき飲んだしね。遅めの昼ご飯になるミールサービスはフランス料理と日本食から選べる。フランス料理を選ぶ。サーモンのガランティーヌと牛肉のブルゴーニュ風、デザートにラズベリーケーキ。飲み物は牛肉に合わせて赤ワインを。ううむ、食の国フランスの航空会社だ。食事もなかなか美味い。ちょっと幸せ。ちなみに日本食のメニューは鰻の蒲焼と茶蕎麦でした。お腹もくちくなって、眠くなる。映画(「バガー・ヴァンスの伝説」と「ホワイト・アウト」)もほとんど見ずに寝る。「バガー」の方はちょっとマジメに見れば良かったかな? ゴルフの話だったけど、古きアメリカがしみじみとよさげだったもんなぁ。「ホワイト」の方は主演の織田さんが使っている携帯がDoCoMoのだったのが時代をしのばせていた。あんまり眠るとホテルについたときに眠れなくなるかともちょっとばかり思うが、まぁ、「何時でも何処でも幾らでも」眠れる人だから大丈夫でしょう。途中、ちろちろと起きたときには通路でたむろしてワインなど飲み干す面々が垣間見られる。ギャレーからワインやらカップラーメンやらをくすねて(失礼)貰ってきて飲み食い。皆コワレてるよ〜。(笑)到着の2時間ほど前に、日本時間にすると遅〜い遅い夕食。スモークサーモンと豚肉のディアブルソース、カマンベールチーズとフルーツサラダ、飲み物はオレンジジュースにする。美味しかった。

 シャルルドゴール空港に無事到着。ほぼ定刻どおり。CDG空港からはTGVのThalys号でブリュッセルへ移動となる。ポーターさんが出てきた荷物をガンガンとカートに積み上げて行く。TGVのホーム手前まで運んでくれるのだ。ホーム手前でおろされた荷物の番人を残して、一旦解散。水を購入したり、夜食用のサンドイッチを買ったり、ビールを飲んだり。さっそくフランスフランが役に立つ。

 自分のスーツケースを持ってホームへ移動。6名ほど別車両となる。先生は本当は一等車だったが、一人ではつまらないとのことで、たまたま我々の車両に一人乗り合わせた余所の人とチケット交換。その人は「本当にいいのか?」と驚いていたようだけれど、いいんです。(笑)スーツケースは荷物室に入れられる。ブリュッセル駅でちゃんとおろしてね〜。車窓からは菜の花畑が広がっているのが見えたり、牛やら羊やらが見えたり。やはりフランスは農業国なのね。菜の花は菜種油を取るために栽培されていて、この季節はそりゃぁ見事に咲いている。平地なので「見渡す山の端」こそないけれど、「菜の花畑に入日薄れ」ちゃうのだ。車中では軽食が出る、とのことだったがこれは飲み物とつまみのことだった。軽食=スナックね。ここで1種類目のベルギービールと遭遇。25cl缶のMAES。ふみゅ、こっちではミリリットルではなくてセンチリットルなのね。

 定刻どおりにブリュッセル駅に到着。荷物室からスーツケースもスムーズにおろされ、バスに移動してホテルへ向かう。ブリュッセルでのホテルは分宿。夫婦者+女性の宿と男性の宿。でも、位置関係は「裏表(どっちが表?)」といわれる。実際到着してみると、道を挟んですぐそこに男性の宿が見える。ホテルのロビーにはコラシニ弟のスタンが待ち構えていて出迎えてくれた。あれ? ウェッブページと髪型が変わっている。坊主になっているよ? なんでも、賭けに負けて頭丸めたらしい。部屋に荷物を置いて、希望者はスタンと夜の街に繰り出して飲みに行く。10分ぐらい歩くけどいいか、と聞かれる。はい、ず〜っと座りっぱなしだったから少し歩きたいで〜す。てくてくと歩いてグランプラス広場まで。広場はあの耽美なジャン・コクトーが「世界で一番美しい」と評したところ。広場を取り巻くギルドハウスが美しくライトアップされている。そして、何かスペシャルなイベントが行われていて、大音響でクラシックがかかっていた。ちょっとびっくり。スタンも知らなかったみたいで、驚いていた。スタン達が店を決めるまでちょっと自由行動。右腕に触れると幸運になれる、という英雄セルクラエスの像がこの広場に面した「星の家」にあるはず。先生に「皆で幸運になりに行こうよ〜ぉ」と駄々をこね、案内してもらう。ドイツ人かな? 観光客がぺたくたとセルクラエスに触れている。我々もぺたくた。写真も撮ったし、満足。スタン達が決めた店は広場西側にあるギルドハウスの1つ。たぶん、大工・家具職人のもの。ここで先生お勧めのChimeyが人数分に足りず、Leffe、Hoegaardenのホワイト(レモンスライスが入っていた)、Duvelを飲む。ヒューガルテンは日本でも飲めると思っていたが、レモンを入れるのは知らなかった。今度から日本で飲むときにもレモンを入れよう、と心に誓う。(笑)食べ物は安保姫が注文したのだが、結構量が多い。食べきれずにもったいないお化けしてしまう。でも、虎ちゃんと村田くんの最後の追いこみは凄かった。感謝。1時頃ホテルに帰着、おやすみなさい。

コラシニ姉