OMPコンサート・レポート

益田演奏旅行記'97

1997.12.12-14

益田演奏旅行記 その1

12月12日(金)  羽田空港の集合時間13:30という、とても楽なスケジュールの為、集合時間には ほぼ人が揃ったものの案の定遅れる者発生・・・。 栗山師と演出助手女史、その理由が「先月まで出発時間が14:55だった」・・・。 飛行機の時間は変わっても集合時間は変わらないのに・・・。 機体の到着遅れとかで10分遅れで無事出発。現在快適に飛行中です。半分雪をかぶっ た富士山も良く見えました。  しかし、その後はずっと厚い雲が覆っていて無にも見えずじまいでした。着陸前の降 下中は結構揺れましたね。私は全然平気だったのですが、栗山師も含めてちょっと酔っ た連中も居たようです。雲の下に出るとやはり山陰の冬の風景。雲が低くたれこめ、薄 暗い。早くも演奏会後の観光が心配だったりして・・・。(^^;)  出迎えの方々にご挨拶してホールに直行。荷物を置いてホールの山台の位置の調整。 このホールには15年前に来たことがある筈なのに全然記憶が無い・・・。 発声をしてまずオペラステージの場当たり。出方と立ち位置と動きを確認。それから一 通り歌ってみる。栗山師は地元新聞の取材。(何しろ「名誉市民」だから・・・) 栗山師が「ホールの前のたこやきの屋台に頼んであるから取りに行け」というので行っ てみるとなんと20パック・・・。スケジュールの都合で7時過ぎまで食事無しで練習 だったので、団員連中は喜んで小休憩時にパクつく。キャベツ入りでお好み焼き風。ソ ースもちょっと甘めでなかなか美味。(^^) 練習を再開して追分の場当たりと個別の練習。このホールはあまり響かないので音が充 満するようには出来なさそう。一人一人が伸びやかに歌わないと駄目だなぁ・・・。  やっと食事休憩。その間ホールは賛助出演のジュニア合唱団のリハーサル。 最後は宗教曲のリハーサル。これも響かないのでちょっと苦労しそう・・・。  ホテルにチェックインし、地元の元カロスメンバーが用意してくれた居酒屋に。舟盛 りにふぐの空揚げが美味かった。刺身はさすが活きが良いし、身のキメが細かくて美味 しい。只、最初に出された溜り醤油はちょっと苦手で「生醤油」を注文。(^^) 最後はやはり「ラーメン」・・・。 1日目終了。

益田演奏旅行記 その2

12月13日(土) 本番当日。天気は雨は降っていないものの相変わらず雲が低く垂れ込めている。 旅に行ってもいつもと同じ6時30分に目が覚めてしまう。風呂に入り、荷物を整理 して朝食をとりに1Fの食堂へ。塩鮭が出たがやはりここは魚は美味しい。(^^) バスの出発は8:40としておいたのでロビーで「甘辛しゃん」を見る。普段と同じ リズムがとれ、落ち着いた感じで演奏会の当日を迎えることが出来た。 8:30になりメンバーが集合しはじめ、フロントが混雑。「チェックアウトは時間 集中すると面倒なので早めにするように」と言っておいたのに全く。(-_-メ) しかし、やはりOMPの演奏会は只では済まない。フロントに電話があり呼出され る。電話に出ると 「関です。飛行機に乗り遅れました。」 「広島まで飛んで、そこからバスがあるというのでそれに乗ります。益田に着くのが 2:20になります。」 追分節考は最終ステージなのでそれならば十分間に合う。そこでホールの電話番号と バス停に迎えに出ることを関先生に伝える。 「飛行機が出ます!」というので電話を切る。 インペクと代表に伝え、栗山師にも連絡するように依頼。メンバーと一緒に一旦ホー ルに迎い、荷物を降ろして後発隊の出迎えに石見空港へ。 時間通りに到着した飛行機からは8人のメンバーが降りてきた。開口一番「関先生 が乗っていない」。私も連絡があったことを知らせる。「ギリギリまで待っていたし 、呼び出しアナウンスもしたけどチェックインもされていなかったので空港に着いて いないと思う」ということだった。こうなったら無事に着いてくれることを祈るのみ。 一緒にホールに迎い、練習に合流。スタートはオペラステージの練習。遅れてきたメ ンバーに段取りを説明。アンコールまで一通りやって1時にリハーサル終了。やはり 尺八との合わせが出来ずにぶっつけ本番になる追分が心配・・・。 昼食の豪華なお弁当を頂き、着替えをしていよいよ本番。リハーサル室で発声をし ていると「関先生到着」との連絡がありました。バスの時間よりもだいぶ早くついた のでちょっと不思議には思ったのですが、本番直前ということで詳しいことは聞かず に開演。 1098席の客席はほぼ満員の大盛況。やはり栗山師の地元ということと、主催者 の方々の努力の結果。本当にありがたいことです。m(_ _)m しかし、元々あまり響かないホールが満員になったためにますます響かなくなったよ うで、この辺はちょっと辛い・・・。 個別の演奏についてはテープをこれから聴くので、詳しくは後程・・・。 1ステ 宗教曲集 最初は響きの変化に戸惑ったが次第に持ち直した。 2ステ オペラ名曲集 演技付き、ソロとの絡みがありちょっと荒くなってしまったようだ。栗山師も練 習と違うことを随分・・・。 3ステ 児童合唱賛助 栗山師の妹さんが指揮。今年創立で、まだ2回目演奏会とは思えない演奏。 とても素直な声でこれからとても上手くなりそう。 4ステ 宮崎駿アニメソング 信長がカロスのために書いた「もののけ姫」「天空の城ラピュタ」「隣のトトロ」 のメドレー。本人曰く「中学生向けなので易しい」ということだったが、難しい 。まあ、最近の中学生の実力なら易しいのかも? 5ステ 追分節考。現地での尺八との合わせ無し、という状況でどうなることかと思った が、まずまずか?但し、ホールが音を充満させることは出来なかった・・・。 それとちょっと時間が短かったかな? アンコール 短めのアカペラ2曲、ピアノ付2曲というもの。ちょっと多かったかも? 約2時間20分をかけて演奏会は無事終了。アンコール前には栗山師が子供の頃に 大変お世話になった近所のおばあさん(大金持ちで今回の演奏会の大スポンサー)と 栗山師にはじめて合唱を教えた先生が舞台に登場してくださいました。特に最初の師 登場は栗山師もびっくりしていました。 素早く舞台と楽屋を撤収し、打ち上げ会場へ移動。(最近とても片づけるのが早く なって自称「世界一撤収の早い合唱団」(^_^;)) 宴会場は益田市の中心から15キロ程離れた海辺のリゾートホテルの温泉旅館。団員 一同とても綺麗で立派な建物にびっくり。全室が海に面していて天気が良ければ最高 の風景も見られる。露天風呂も海に面していてとても気持ちが良い。 料理はもちろん海の幸。カニやエビの他に鯛と鮃の生け作りが・・・。(*_*) で、この刺し身が普通よりも薄く切ってありました。活きが良すぎて普通の厚さだと 噛み切れない・・・。 後は本当に「飲めや歌えやの大騒ぎ」でした。益田高校校歌の楽譜が配られて10分 間で音をとって全員で歌ったり、OMPの伝統芸「バリトン音頭」「ベース音頭」ま で飛び出す事態・・・。(^_^;) 関先生の乗り遅れの真相を聞きましたが、これが波瀾万丈。 1 一緒に行くメンバーとカウンターで待ち合わせと思っていたようで、時間は十 分に余裕を持って空港には来ていたが、OMPのメンバーは各自搭乗ケートに 行ってしまっていた。 2 搭乗券に既に座席指定がされていたために、チェックイン済と思いチェックイ ンをしなかった。その為、空港に来ていないと思われてしまった。 3 ボーディングブリッジから搭乗するので2分前にゲートに行けば乗れると思っ ていたが、石見行きはA−320(160人乗)という機体だった為にゲート に行った時には既にバスが出発した後だった。 4 ANAの職員になんとか行く方法を調べてもらったところ、「広島に飛び、そ こからバスに乗れば14:20に益田に到着することが出来る」ということで その方法を取る。ここでOMPに連絡。 5 広島行きに乗り込み出発、というところでなんと機体故障が発生。整備員が修 理にかかったものの結局別の機体に乗り換えさせられる。これでもう1時間以 上の遅れ。 6 代替便で飛んだものの広島からのバスには間に合わない。羽田の係員から飛行 機に連絡があり、スチュワーデスから到着後善後策を取る為に係員が待ってい ることを告げられる。 7 広島に到着後、係員は次のバスの便を紹介してくれたが、それでは演奏会に間 に合わない。それを告げるとそれでは「タクシーで」ということでなんと4万 円を渡され、タクシーまで案内してくれ、運転手に行き方まで教えてくれた。 8 山越えということで雪がだいぶ残っていて、ところどころ徐行運転。運転手曰 く「これが昨日だったら益田までとても行けなかった」 9 ホールに開演10分前に到着。 関先生はとても温厚な方で航空会社を脅かすようなことは一切していませんが、ここ までやってくれるというのは、見直しましたね。 今後は出来るだけ全日空を使うぞ。(^_^;) 2日目終了

益田演奏旅行記 その3

前日は部屋での2次会でちょっと飲んで一旦部屋に戻って横になったら復活出来な かった・・・。そのお陰で快適な目覚め。(^_^;) 後で聞いたら酒がなくなって全部の部屋の冷蔵庫のワンカップを全部飲み尽くしたら しい・・・。(*_*) 今日は夕方の飛行機の時間まで1日観光。早速温泉に入り、朝食を取る。 ここの朝食も美味しい。特に米がちょっと固めだが粘りがあってとても美味しい。昨 晩も夜食用のおにぎりが部屋にあったのですが、冷めても美味しい。このおにぎりの 食感が栗山師の家でいただくおにぎりと同じ。同じ米かどうか知らないのですが「島 根米」というのはとても美味しいようだ。 演奏後の充実感と美味しいものを食べ、気分も最高。荷物を整理し宅急便の手配をし て身軽になっていよいよ観光に出発、という段になって・・・。(-_-メ) 「高田さん、先生の帰りの切符は?」 「え!持ってないよ」「事務所に送って貰って、栗山師に渡っている筈だけど」 「昨日の夜、先生は貰っていない、といっていましたよ」 これで大変、栗山師はまだ寝ているので確かめられないし、事務局に電話したら 「確かに渡したけど、バタバタしているときに渡したので、無くしたのかも」 栗山師の奥様に電話しても知らない。仕方が無いのでモバを電話に接続してANAの 「Pcable」という予約システムから空席を調べる。9席はまだ空いていたので買い直 しは可能。取りあえず主催者の事務局の方に再発行が可能かどうかを問い合わせ。 一緒に観光に行く連中に「このカタが着くまで出発は出来ない」と連絡。(;_;) 大騒ぎしているところに栗山師が登場。 「高田、切符は?」 「事務所に送ってもらって、先生に渡して貰っている筈なんですけど・・・」 「そうかなぁ?」 もう一度連絡を取ろうと部屋に戻ろうとしたとき声が 「高田、あった」 「・・・」 後で栗友会事務局の人に聴いたら「大事な物ここに入れておくんだ」と言っていたの だとか・・・。(-_-メ) 今まで電話したところに全部電話して「ありました」と報告・・・。 栗山師が出発し、やっと我々も出発。ホント手間が掛かる。 宿から萩は約70キロ、まっすぐ行けば1時間で行ける。 しかし、途中の「須佐(スサノウの命の伝説がある)」で「ホルンヘルス断層」とい う看板を発見。ガイドブックにも載っていたので景勝地らしい。山を越え海岸線に出 ると切り立った崖の向こうに確かに層になった地層が露出しており、斜めに海まで達 している。歩いて行けるようなので山道を約10分かけて行くと、遠くから見たのと は全く違う大迫力。高さは約50メートルあり、上面はほぼ平らで海に向かって傾斜 している。端には当然柵も何も無い。しかも染み出した水でとても滑りやすい。 もし、滑ったら海までダイビング・・・。(*_*) 道と階段があって海面のすぐ近くまで行けるようになっている。恐々降りて行くと 下は侵食によって所々深く掘れているもののとても広い平らな一枚の岩。崖を見ると 白と黒の地層が交互に重なっていて見事な自然の造形。 1時間ちょっと色々と写真を取り捲りました。 11時頃にやっと萩に到着。まず松陰神社にお参り。 それからガイドブックに載っていた寿司屋に向かう。しかし「予約で一杯」というこ とで入れず、別の店に。とても綺麗な店で雰囲気も良かったが、寿司の味は今一つ。 ネタもシャリも結構良いと思うのだが、バランスが悪いというべきか・・・。 一番美味しいと思ったのは鯖の押し寿司。これは脂の乗った鯖はシャリが良く馴れて いて美味しかった。まあ、値段も安かったのでしょうがないか。 次は萩城址へ。まず土産物屋に入る。萩焼が色々と並んでおりみんな買い物モード。 私も何か記念になるものを、酒器を物色。2〜3000円の手頃なものもあるが、や はりウィンドの中にある作者の名があるものの方に目が行ってしまう。ぐい飲みで高 いものは25000円。流石にこれには手が出なかったが、色々と手にとって馴染む ものを1つ購入。なかなか気に入っています。 萩城址を歩いて見学、オフシーズンのようで人影もホント疎ら。日が陰りだいぶ寒く なってきたのと「魚が買いたい」というので益田に戻ることに。 帰りは寄り道をせずに益田に直行。石見空港の少し先に「ビービー益田」という大型 店舗があって魚が色々と買えると聴いていたのでここに寄ってみる。私が見たところ では種類も少ないし値段もそれほど安くはなかったので生物はバス。 「アゴの野焼き」という飛魚で作った巨大なチクワを購入。これは美味しい筈。 空港に着き、搭乗券を受け取る。三々五々空港に集まって来るメンバーに渡す。こ れが今回の演奏旅行の最後のお勤め。(^^) 渡し終わりまた土産を見ているところに、今回の主催者である「国際ソロプチスト益 田」の方々が見送りに来て下さる。みなさんとても喜んでいただけたようで、こちら もとても嬉しい。時間ギリギリまで写真を撮ったりしながら、名残を惜しみました。 飛行機に乗り込むと羽田のように離陸を待たされる事もなく直ぐに離陸。(この空港 にはこれ1機しか無いから当然か・・・)帰りはあまり揺れることもなく1時間10 分で羽田に到着。 もうここでは集合することも無く、流れ解散。一部は案の定飲みに行ったとか。 色々とハプニングはあったけど本当に楽しい演奏旅行でした。また呼んでくれないか なぁ・・・。(^^) 以上
高田憲一(mugen.takada@nifty.ne.jp)

[コンサート・レポートの目次に戻る]