'94 全日本合唱コンクール全国大会


 自由曲:混声合唱のための「愛の園」−アウトサイダー1− (1971)
      八村義夫曲  William Blake詩


合唱団OMPは第47回全日本合唱コンクール全国大会・一般B部門において 金賞・'95のシード権・文部大臣奨励賞および、全部門を通じて最優秀の団体に 贈られるコンクール大賞を受賞致しました。1位の金賞は二年連続、大賞は7年 ぶりで、第40回の東京大会以来の二度目です。  個人的には、発つ前日に11時くらいまで残業してへとへとだったので、前々日の 練習ではひどいものでどうなることかと思いましたが、その晩は呑まずに寝たので 翌日は全開バリバリでした。  当日はむしろ午前中の方が調子が良く、昼食を食べたら眠くなってしまって(^^;) 本番の出来は全く満足とは言えなかったのですが、いい演奏が出来たと思います。  歌い終わった時は真っ白な灰の抜け殻状態でしたが、表彰式で再び元気を注入 された感じで、よっぽど急病になって月曜も会社を休もうかと思ったのですが 泣く泣く月曜の午前中に帰って午後から仕事に出ました。  表彰式は当然大騒ぎで、1位がはっきりした時点でシャープペンシルを飛ばし、 大賞と聞いた瞬間に手帳まで放り投げ、涙ボロボロで万歳三唱をしました。  審査員の一人・作曲家N実T秀先生が事前には「あの曲は僕には認められない」 と言っていたのに、聴いた後「曲っていうのは演奏なんだねぇ」と漏らしたとか、 ピアニストA井M子や同じく審査員の一人のT中Y子先生はだーだー泣いていた とか、オーストラリアからの審査員がOMPの演奏後思わず立ち上がり、周りが 立たなかったのに対し「何故日本人はスタンディングオベイションをしないんだ」 と怒ったとか、いろいろ嬉しい話を聞きました。  本番まで風邪もひきませんでしたし、美味しいものもいっぱい食べたし(3日間 のエンゲル係数の高さといったら!)、充実した幸せな3日間でした。  よくあることなのですが、直前に突然栗山先生が課題曲の解釈を変えてしまったので 戸惑いながらも「あ、こっちの方がやりやすい!」と再び新鮮に歌えるようになって いい感じでした。(だからって音程も初心に返るんぢゃない>某パート)  新解釈による演奏がちょうどこなれたタイミングで、のびのび歌えました。  この「某パート」には困り者で、普段は出席率も悪いし音程もリズムも悪くて、 何度注意しても「俺が悪いんじゃないぜ」って顔をしているのに、いざ本番になると 素晴らしく上手く(正確に且つ情緒に溢れて)歌うんですよ。できるんだったら普段から ちゃんとやんなさいよ、まったく。(-_-+)  自由曲は、作曲家がW.ブレイクの詩に対して思いを暖めていた期間の長さ、執念の 強さというのをひしひしと感じていましたので、今は亡き八村先生がのりうつったか のような濃い演奏ができればと思っていました。  栗山先生は、自由曲はほとんどはじめからキレてました。(^^;  もちろん歌う方のメンバーもキレキレでした。(^^;;  ビデオで見ると魂が抜けてるのがよく分かります。(^^;;;  いっぱい事故(^^;;;;)もありました。でも、よかった。  同じ栗山先生が指揮をするコーロ・カロスは私たちより順番が前だったので聴けま せんでしたが、今回は京都エコーに次ぐ第3位の成績でした。聴いた人によるととても 良かったそうです。  今でも思い出すと興奮がよみがえります。

林 瑞絵